更年期障害を発症する年齢

更年期障害を発症する年齢とは

更年期障害を発症する年齢
更年期障害を発症する年齢は、閉経年齢(平均50歳)の前5年、後5年、 つまり、45,6歳~55,6歳が一般的です。

また、40歳以下の特に若い年齢で、 更年期障害を発症する場合は、若年性更年期障害と呼ばれます。 (若年性更年期障害については、若年性更年期障害をご参照下さい。)

更年期障害の各種症状によって発症しやすい年齢が異なることや、 ご両親が更年期障害を発症した年齢、更年期障害や閉経を早める要因により、 ある程度更年期障害を発症する年齢を予測することはできるものの、 閉経年齢やいつごろ更年期障害になりそうかなどを完全に予測することはできません。

ここでは、更年期障害を発症する年齢について、 早める要因、年齢と症状、予測に役立つ情報などについて、 紹介しています。

更年期障害を発症する年齢

更年期障害を発症する年齢は個人や人種に大きく依存します。

日本の厚生労働省によると

日本の厚生労働省の発表によると、日本人女性の閉経年齢は50歳~51歳の間としています。 そして、更年期障害が現れるのは、閉経の前5年、後5年程度の合計10年であることから、 日本人女性の更年期障害を発症する年齢は概ね45,6歳~55,6歳とされています。

閉経の年齢
年齢 人数 割合(%)
35-39 1人 0.83%
40-44 3人 2.48%
45-49 22人 18.18%
50-54 85人 70.25%
55-60 10人 8.26%
参考:2007年 神戸大学

世界と人種によると

アメリカの閉経の平均年齢は概ね51歳とされ、 これは日本よりも若干遅いようです。
アメリカイエール大学の出版物によると、40歳~61歳が自然閉経の年齢とされ、 国ごとに比較した閉経の平均年齢には大差はないものの、 各個人の閉経年齢は大きく異なっているようです。

ちなみに、オーストラリア人の閉経平均年令は51.7歳、 フランスでは51歳とされるものの、 インドネシアでは48歳、フィリピンでは44歳、 エジプトでは46歳、ケニアでは48歳、サウジでは48歳と、 国あるいは人種によって若干違いがあるようです。

世界の閉経平均年令
日本 50~51
アメリカ 51
オーストラリア 51.7
フランス 51
インドネシア 48
フィリピン 44
エジプト 46
ケニア 48
サウジアラビア 48

早期閉経、若年性更年期障害

上記平均的な更年期の年齢より、若い年齢、 特に20代、30代において更年期障害の症状が現れる人(閉経の有無は問わない)や、 外科手術など早期閉経により、更年期障害を発症する場合があります。
若年性更年期障害については、若年性更年期障害をご参照下さい。

更年期障害の症状によって年齢が異なる

更年期障害を発症する年齢 更年期障害の各症状が現れる年齢には、違いがあります。
月経周期の乱れ、出血量の増加・減少などの月経異常は、 更年期障害の最初の兆候として現れ、 その後、いくつかの更年期障害の症状が現れ始めることが多くなっています。

ほてりや異常な発汗、寝汗、気分のむら、イライラ、うつといった症状は、 更年期特有の症状であることが多いものの、人によっては、更年期以降も継続することもあります。

また、50歳の閉経後や、55歳の更年期以降に発症しやすい膣・尿路症状、 骨粗しょう症、心疾患などは、エストロゲンの絶対量の低下により、発病率、発症率が高くなります。

更年期障害や閉経の年齢を早める要因

更年期障害や閉経の年齢を早めてしまういくつかの要因が存在します。
  • 喫煙
  • 化学療法
  • その他

喫煙

喫煙は閉経の年齢を早める要因の1つです。
これまでの多くの研究では、喫煙は閉経を1~2年程度早める、という研究成果が多かったものの、 ペンシルバニア大学で行われた政府の援助を受けた研究によると、 ヘビースモーカーの場合、最大9年、閉経を早めるとしています。

また、別の研究では、喫煙はほてりを引き起こす引き金になるだけでなく、 喫煙者はほてりの兆候が約2倍も高かったとしています。

この喫煙は、本人のみならず、受動喫煙によっても少なからず影響を受けるため、 ほてりを持つ女性は、周りの理解・協力も必要です。

化学療法

抗ガン治療に使われる化学療法は、卵巣に悪影響を及ぼします。

この化学療法の副作用として、月経異常や一時的な閉経、 最悪のケースでは永続的な閉経となる場合があります。

これは、抗ガン治療の化学療法が卵巣に影響を与えるためです。

また、抗ガン治療の化学療法は、閉経しない場合であっても、 処置後に更年期障害の症状が発症し、何年も症状が治まらないこともあります。

その他

その他、てんかん、代謝異常、ストレスや体重、食生活など更年期障害や閉経を早める要因がいくつも存在します。
閉経や更年期障害を早める要因については、若年性更年期障害をご参照下さい。

更年期障害の発症年齢は予測できない

更年期障害や閉経の年齢を正確に予測する方法はありません。
多くの人は平均年齢や月経周期の乱れなどの症状が現れてから、更年期や閉経の年齢を予測します。

更年期障害の始まる年齢を少しでも正確に予測するのに、 以下の情報が役立ちます。

親の更年期障害の年齢

母親や姉の更年期障害の年齢は、ご自身の更年期障害の始まる年齢と一致する傾向が高くなります。 ただし、ご両親の遺伝は劣性遺伝であることや、環境の変化もあるため、 必ずしもご両親の年齢や姉の年齢がご自身に当てはまるとは限りません。

更年期を早める要因がないか

更年期を早めるいくつかの要因があります。 これらの要因がある場合、更年期障害の平均年齢より、更年期障害を発症する年齢が早まる確率が高まります。 閉経や更年期障害を早める要因については、若年性更年期障害をご参照下さい。

閉経年齢の予測や更年期障害チェック

一般的な閉経年齢である「50歳」を基準に、 基礎体温の変化、排卵の有無、更年期障害の発症、病院でのホルモン検査など、 閉経や更年期障害をチェック、確認する様々な方法があります。

この閉経年齢や更年期障害チェックをすることで、 更年期障害の発症年齢を予測することができます。

更年期障害のチェックについては、 更年期障害チェック方法を、 また、閉経か確認する方法については、 閉経か確認する方法をご参照下さい。


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