ホルモンバランスの整え方とは
ホルモンバランスを整えるには、 「ホルモンバランスの乱れの原因を知ること」と、 「それらホルモンバランスを乱す原因を取り除くこと」、 そして、ホルモンバランスを整える最も重要な「最適な運動」、「バランスのとれた栄養(食事)」、 「睡眠」をしっかり取ることです。ここでは、ホルモンバランスの整え方について、紹介しています。 また、ホルモンバランスが乱れる原因については、ホルモンバランスが乱れる原因をご参照下さい。
ホルモンバランスの整え方一覧
■ホルモンバランスの乱れの原因を知る①
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■どのホルモンが不足しているか知る
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ホルモンバランスの乱れの原因を知って整える①②
ホルモンバランスを乱す原因は、「ストレス」、「遺伝」、「肥満」、 「痩せすぎ」など様々ですが、 このホルモンバランスを乱す原因を取り除くことは、 そのままホルモンバランスを整えることになります。例えば、ストレスが原因でホルモンバランスが乱れている (ストレスによって、コルチゾールの増加や女性ホルモンの減少)場合、 ストレスを解消することは、 このホルモンの不均衡を是正することになるため、 ホルモンバランスは自然と整ってきます。
ホルモンバランスを乱す原因については、 ホルモンバランスを乱す原因をご参照下さい。
どのホルモンが不足しているかを知って整える
どのホルモンが不足しているか、あるいは、どのようにホルモンバランスが乱れているかを知ることは非常に難しい方法です。ホルモンには、副腎皮質ホルモン、プロゲステロン、エストロゲン、甲状腺ホルモン、膵臓(グルカゴン、インスリン)、成長ホルモン、 などよく知られるホルモン以外に、胃から分泌されるガストリン、小腸から分泌されるセクレチン、コレシストキニンなど、 心臓から分泌されるアトリオペプチンなど、非常に多くのホルモンが存在するため、どのホルモンが不足しているのかを知ることは容易ではありません。
しかし、例えば更年期に差し掛かる年齢であれば、「エストロゲン」と「プロゲステロン」の分泌が減少している、 あるいは、40代以降の女性に多く見られる甲状腺機能低下症(甲状腺ホルモンの分泌低下)など、 ある程度推測ができます。
当サイトは、「更年期障害」に関わる内容について紹介しているため、ホルモン不足の全ての症状を紹介することはできないものの、 「エストロゲン」の分泌低下については、 更年期障害の各症状を、 またプロゲステロン不足の症状については、ホルモンバランスが乱れる原因を、 また、甲状腺ホルモンの分泌低下については、 甲状腺機能低下症が疲労の原因か判断するを、 副腎皮質ホルモンについては、 副腎疲労が疲労の原因をご参照下さい。
ホルモンバランスを整える 基本
適度な運動、バランスのとれた食事、睡眠は、ホルモンバランスを整える基本です。適度な運動
運動によるホルモンへの影響は、成長ホルモン、テストステロン、エストロゲン、プロゲステロンなど、 多くのホルモンの分泌量、応答速度に影響を与えます。筑波大学 生命領域学際研究センターの発表によると、高齢者の座りがちな女性は、 体内で一酸化窒素を十分に産出できない、という仮説を元に、 週5日、1回30分、比較的穏やかなエアロバイクの運動を3ヶ月行ったところ、 一酸化窒素の量が大幅な増加と成長ホルモンが増加した、と発表しています。
また、筋力トレーニングは男性ホルモンテストステロンを増加させることがよく知られていますが、 テストステロン以外にも成長ホルモンの分泌量を大幅に増加させます。
南カリフォルニア大学の教授によると、運動によって15分~1時間もテストステロン量が増加するとしています。
ミネソタ大学で行われた研究によると、 普段座りがちな女性が、週に5日30分のエアロバイク運動を行ったところ、 エストロン (E1)の減少、および2-OHE1/16α-OHE1率が増加しました。 このことから、運動によるエストロゲンの変化が乳がんのリスクを低下させると発表しています。
また、運動は肥満の防止、血流の改善による酸素や栄養素の増加、睡眠の質・量の増加などをもたらすことにより、 間接的にホルモンバランスを整えてくれます。
睡眠
睡眠不足は基礎体温の低下、排卵の抑制、レプチン(食欲抑制ホルモン)の低下、グレリン(食欲増進ホルモン)の増加 成長ホルモンの分泌低下、コルチゾール(ストレスホルモン)の増加など、様々な影響を与えます。これは、睡眠が様々なホルモンの分泌を管理・制御する視床下部と、 ホルモンを実際に分泌する人体の各組織に影響を与えるからです。
例えば、成長ホルモンは睡眠中に多く分泌されますが、 これは、睡眠によって成長ホルモン放出ホルモンの分泌が活性化するためです。
また、よく知られた例としては、睡眠時間が短くなると太りやすくなりますが、 これは、睡眠不足によってレプチン(食欲抑制ホルモン)が減少し、グレリン(食欲増進ホルモン)が増加するためです。
また、深い睡眠は、交感神経(緊張、興奮)の活動を減少させ、 副交感神経(リラックス)系の活動を増加させます。
シカゴ大学で行われた研究によると、 6日の間、4時間睡眠/日に抑制された若者の甲状腺ホルモン、副腎皮質ホルモンなどを調べたところ、 甲状腺ホルモン(元気、エネルギーを司るホルモン)が大幅に低下し、 夜間睡眠中のコルチゾールレベル(副腎から分泌されるストレスホルモン)が大幅に増加していた、と発表しています。
また、同様にシカゴ大学で行われた実験において、 2日睡眠を制限した場合、グレリン(食欲増進ホルモン)が28%増加し、 レプチン(食欲抑制ホルモン)が18%減少し、高炭水化物の食物に対する要求が33~45%増加した、と発表しています。
更年期障害の原因となるプロゲステロンやエストロゲンへの直接の影響は未だ明確にはなっていないものの、 コルチゾールやストレスはエストロゲン、プロゲステロンを減少させ、 肥満や食べ過ぎはエストロゲンの増加、プロゲステロンの減少を生じさせ、 総合的なホルモンバランスを乱す原因となります。
バランスのとれた食事
栄養・食べ物が重要なのは、「エネルギーの元」であり、「細胞の形成、修復」に必要であり、 「病気への抵抗力を高める」など、様々な役割があるからです。
例えばエストロゲンやプロゲステロンなどホルモンの元になるのは、コレステロールですが、 コレステロールだけを食べてもホルモンは作られません。 体の中で様々な化学反応を起こし、その結果としてエストロゲンやプロゲステロンが作られます。 また、エストロゲンやプロゲステロンを全身に送る血液、 エストロゲンやプロゲステロンを受け取った後、 各臓器が働くための栄養など、非常に多くの栄養を必要とします。
言い換えると、どれひとつ欠けてもホルモンは正しく機能せず、 必要以上に栄養を摂り過ぎると、過剰症状(ビタミンA過剰症や糖尿病など)や肥満などを引き起こします。 そのため、バランスのとれた食事がホルモンバランスを整えるのに、重要になります。 また、特定の栄養素は特にホルモンバランスを整えるのに、 重要と考えられています。
ホルモンバランスを整える 栄養
その他、ホルモンバランスを整えるのに役立つ栄養素は、 「ビタミンB6」、「亜鉛」、「マグネシウム」、「オメガ3脂肪酸」などが有名です。ビタミンB6
ビタミンB6には女性ホルモンに影響します。 1983年に行われたある研究において、ビタミンB6を一日200~800mg投与したところ、 血中エストロゲンが減少し、プロゲステロンを増加させました。 これは、エストロゲン過剰なホルモンバランスの乱れに効果があるとされます。亜鉛
亜鉛もエストロゲン過剰、プロゲステロン欠乏のホルモンバランスを整えるのに効果があります。 ソウルで行われた実験によると、 エストロゲンやプロゲステロンの分泌に影響を与える血中の黄体形成ホルモン(LH)とテストステロン濃度が著しく減少した、と発表しています。その他、エストロゲンを減らす食べ物については、 エストロゲンを減らす食べ物をご参照下さい。
その他
その他、マグネシウム、オメガ3脂肪酸などもホルモンバランスを整える働きがあると考えられています。ホルモンバランスの整え方 先頭へ |
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